茶の湯全書6 洋服のときのふくさ
武者小路千家のお点前の中に、洋服の時にふくさはどうするか、について書いた項がある。
洋服の胸のポケットには、よごれたものを入れませんから、清らかです。
これは懐中の代用にポケットを使う、という事ではなく、ふくさを帯に付けるかわりにポケットチーフ折りして胸ポッケに放りこむ、というやりかた。
私は、洋服でのお稽古の時はベルトにふくさを付ける。
しかし、よく考えてみると、スーツ姿の時はベルトは上着の下であり、ベルトにふくさをつけることができない。
上着を脱いでワイシャツ姿でお点前すれば問題解決ではあるが、ワイシャツ姿ってのは本来的な意味では下着姿。
これは本当は人前でしてはいけない恥ずかしい格好なので胸にさすのはすごく正しいかもしれない。
ただ、お点前として成立するのかちょっと疑問はある。
うちの流派だと左手に柄杓を構えたまま右手で帯にふくさを付けにいくのだが、その状態でポケットチーフ折りができるのか?という検証はできていないからだ。
オシャレっぽくて良さそうではあるのだが…。
あとスーツのポケットで思い出したが、私、定食屋で後ろから味噌汁をぶっかけられたことがある。
その瞬間思ったのは
「あ、ワカメが胸ポケットに突き刺さってる。こんなオシャレ、したことねー!」
だった。
…全然関係ねー。