茶の湯全書10 取合せ

佐々木三味が、取り合わせに関して簡にして要を得たサジェスチョンをしてくれている。

取合せの根本は、正確で無難なこと。これが平凡なようで、さてむずかしいのです。

何に正確か、というと

だれが、だれを、いつ、どこで、何のために、どんな方法で、ということになります。これを「六何」といい、単にお茶だけでなく、すべてに通ずる心得です。

そりゃ難しいわ。


具体的な取合せの考え方としては以下の様に整理してくれている。


類別法:

掛物以下、菓子器にいたるまで、品質や形状などの種類別にしてとり合せ、重複をさけます。
(中略)
欠点は道具の種類をたくさん用意しなければならないことです。

毎回同じ趣向でよければ道具いらんですけど…。


年代法:

年代に目安をおく方法で、これには二つあります。
その一つは年代を順に追ってゆく方法です。
(中略)
欠点はやはり道具がたくさんいることです。
もう一つは横の年代で統一する方法。
(中略)
やはり道具の数量がいる欠点があります。

とにかく道具の数量がいる欠点があるようです。


描写法:

茶器の組合せによって、絵画とか風景を描き出すのです。
(中略)
注意事項は、景物を少なくすることで、あまりたくさんになると、焦点がぼやけて失敗します。

即縁法:

季節、場所、事物に寄せる取合せ方で、やはり常用手段です。
いわゆる茶人用語の「きかす」がこれにあたります。
(中略)
即縁法は、だれにでもよくわかり、喝采を博しますが、反面低調、卑俗になりやすく、ことに趣向がすぎると「茶番」化して、ひんしゅくを買うこともありますからご注意。

描写法と即縁法は似ていて解かりづらいですが、道具の取合せで何かを表現するのが描写法。なにかにちなんだ道具、みたいな関連付けをするのが即縁法なのかな?


感覚法:

取合せとしては最も高尚な方法ですが、説明するにも実際にも、ちょっとむずかしいのです。
(中略)
それらのどれかでないと互いの感じがぴったりとしない、といったものをとり合わせるのです。

説明になってねぇが、わからんでも無いような、やっぱりわからん様な。



音楽CDでいうとこんな感じかな。

年代法:コンスピレーションアルバム 70年代ロック
描写法:プログレのコンセプトアルバム
即縁法:コンスピレーションアルバム ラブソング集
感覚法:お気に入りテープ

類別法に該当するものがないけど。


とりあえず取合せが難しいってことは良く解かったよ…。