見立て

見立て。

例えば、カフェオレボウルとか、ココットとかを茶碗に使う。

例えば、梅干壷や花瓶を水指に使う。


その時、カフェオレボウルには茶道具として新たな意味付けが行われ、そこにあるのは、例えばカフェオレボウルを見立てで使った茶碗である。


さて、何がいいたいか。


出自の怪しい道具。箱書きもないし、来歴不明だし、さらに底には花押を消した痕跡があるようなアヤシイ花入。

これを見立てで水指に転用することで、「アヤシイ花入」としての意味は消失し、「私のセンスで見立てた水指」、ってことにならないだろうか?

…ならないか。

カフェオレボウルを茶碗に転用した場合、カフェオレボウルという意味に加えて、見立ての茶碗という意味が加わるだけで、カフェオレボウルという意味が消失するわけでもないからなー。

アヤシイ道具はアヤシイ道具だわね…。