丸粉

某所にある金箔や蒔絵粉を扱う店にて、蒔絵作家で某教室の主催である某大先生とお話しさせて頂く機会を得た。

某だらけですまない。

でも、ほんの短時間の会話だったけど、私にとって大きな情報を得ることができたよ。

丸粉は5号より大きい粒でないと綺麗な色にならないのよ。

これは私のような独学…つーかインターネット情報だけでやっている人間には、すごく手に入れにくいノウハウだったのだ。

蒔絵の理屈はこうだ。

漆面に微細な金の球を貼りつけ、球の直径まで磨くと、その断面が一番輝く。


しかし、逆に言うと、金の半分は磨いて捨ててしまうわけだ。


球を小さくすると、捨てる部分が少なくて済み、効率がよい。


しかし、必ずしも漆は完全な平滑面になると限らないし、研ぐ方も面にきれいな面に沿って研げるわけではない。

金の球が小さくなると、球の半量で研ぎが止まらずに向こうの漆の面に到達してしまうことが起きやすい。

これが「研ぎ破る」という状態である。


蒔絵用の金の球は「丸粉」という名で売っており、一番細かいのから1号、2号と粒が大きくなっていく。

私が以前、新宿のハンズで買ってきた金丸粉は1号でした。

…どうりで研ぎ破りまくるわけだ。

5号か。次買うときは5号だぜ。


…でも1g 6000円以上するの。家計に厳しいわぁ、ぐっすん。