漆を乾かす
漆は高温多湿という条件で科学反応を起こし乾燥する。
そろそろいい気温になってオフにしたが、冬の間は漆を乾かす時、フィルムヒーターを使っていた。
一番底にあるのがヒーター。
器物を囲んでいるのがタッパー。
水の入った小皿をヒーターで熱する。
小皿から水が蒸発し、タッパー内を多湿にする。
これで漆は乾燥する筈だったのだが、器物の底に当たる、Aの部分の乾燥だけが悪かった。
ぶっちゃけベタベタしたままで乾かない時があった。
しかし、ヒーターをオフにすると、ここも乾燥するようになった。
推測。
おそらく、Aの部分と他の部分で、空気に含まれる水分量は同じである。
しかしAの部分はヒーターの熱を受け、少し熱くなっていた。
しかも器物の立上りがある為、独立した空間のようになっていた。
温度が上昇すると、飽和水蒸気量も増える。
タッパー内の水分は一定なので、この空間だけ、相対的に湿度が下がる。
その為、乾燥が悪かったのだと思う。
今度寒くなる日に備えて記録しておく。