泥中庵今昔陶話4 備前と頴川の偽物

古備前と頴川赤絵にも偽物があるよ、という話の最後に以下の記述がある。

支那焼物、朝鮮焼物を好む諸士は茶人的に不潔物を考へねばならぬ。
茶人だとて時によりて朝鮮の痰吐きを水指に用いた事もある。
花生に似て、酒壜形にて背の低い横長い品であれば溲瓶(尿瓶)である。
古物參考の寫眞にて見たことがあつた。
(中略)
横四寸位、高さ三寸、口三寸五分位の建水に似た品があると痰吐き器である。
之らを用ひられる方は御用心、御用心。

嫌な話だなぁ…。


でも、見立ての茶道具の来歴ってのはそれなりに気にしなきゃまずいか。

ただそれを言い始めると、唐物漢作肩衝のほとんどは、もともとなんだったのか来歴不明だよね。「初花肩衝はもともと楊貴妃の油壺」という伝承だって、お茶に使う時にふさわしい来歴なんだか怪しいしな。