初めての茶事5 茶事を盛り上げるための会話を

ところが、この会話にも注意すべき点があります。それは、懐石や道具についての解説が、仕方によっては自分の努力や道具の価値をひけらかしているようにも聞こえ、“自慢茶事”になってしまう可能性を秘めていることです。

道具に対する自慢まったく無しにお茶は成立しない気もするが、まぁ程度の問題か。
けど「自慢できる道具がない」という事を亭主が延々お詫びするような茶事も嫌そうだ。

かといって、それを避けるためにごく普通の話に終始してしまっては、今度はおもしろみに欠ける茶事になってしまいます。
そこで趣向の次に工夫したいのが、亭主の話術。

「工夫したいのが、亭主の話術。」じゃねーよ。難しい事をさらっと言うなよ。

場面場面に応じて、客の反応を見ながら、努めてさりげなく会話を交わすことが大事です。
そのうえで、いかにポイントを押さえて解説したり、客との会話を盛り上げていくか…。
それもまた、亭主ならではの挑戦であり、茶事の真価といえるでしょう。

そこが難しいんじゃん!

この本、正しく問題提起してくれてると思うんですよ。
でも解決法がわりと投げっぱなしなんだよなー。