茶道客の心得

井口海仙/河原書店/1941年。

戦前のお茶の入門書。

ちょこちょこっと面白い部分をつまんでいく。

茶席の種類と疊の名稱

お茶に招れて行くには、先づ茶席の種類と疊の名稱を知つておく必要があります。

えー?

「この茶室は深三畳台目ですね」とか、ここは貴人畳、ここは踏込畳…そういう知識はあって損はなかろうが、別に知らんでも客は問題なかろう。
亭主が案内すればいいだけの事。

そういう事が許されない…ちょっとでも間違うとあげつらわれる…そういう空気が流れていたんだろうか?

戦前の茶ってのは実に恐ろしい世界だったのかもしれない。