實用茶道讀本3 茶道史 古代

茶の最も古い歴史は欽明天皇の御世頃でありますから、約壹千三百七八十年の大昔のことであります。
當時にありましては、専ら利茶と闘茶をこととして樂しんでをつたものらしく、利茶と申しますのは、三種茶とか六種茶とか或は十服茶二十服茶とかの、茶名を利き當てるのと、又其の茶の良し惡しを飲みわけると云ふ遊びであります。
闘茶と申します方は、各自が思ひ思ひの茶を持寄つて闘かはせて勝負を決する遊びごとであります。

欽明天皇(509-571)に関しては日本書紀の壬申13年の記載:

此年内裏に於て行茶の儀式が行はれる。

があるわけだが、その時代から茶カブキが楽しまれていた、というのは大胆過ぎる意見である。

…ある意味「喫茶は禅寺が育てた」みたいなのの全否定かもしれん。