茶能湯主客獨稽古

榎本晃/柏原奎文堂/1915年。

大正4年茶の湯の独修本。

序文にこうある:

本書は茶道専門の師の為に著述せしにあらず茶道初心の者又斯道を學ばんと欲する者或は山間鄙村に居て師を求むるに難き者の為に獨稽古の資初學びの梯とも成かしとて一々圖畫を以て示せしものなり

本書は先生になる様な人向けではないですよ、理由有無に関係なく初心者向けですよー。なので絵とかいっぱいいれますよー。

…。


てなわけで、本書は「マンガで学ぶ茶の湯入門」みたいな本である。

この本、表千家の著者が書いたものなのだが、この時期に表千家茶の湯入門書が出てきている事に意味が有りそうな気がする。

つまり、裏千家の学校教育路線が浸透しはじめた事に対する表千家の反撃あるいは危機感の発露だったのではないだろうか?そんな風に考えていたりする。