京都の名探偵は目川
調子にのって昨日の続きを書くぜ。
お茶が見立て殺人みたいなものなら、名探偵には客っぷりを学べる筈。
ということで、二人の名探偵に、客の心得を見せて頂こう。
まず客として最悪なのはシャーロックホームズ。
なにせ会った瞬間に「あなたはパプア・ニューギニアの出身で、黄疸が直ったところですね」みたいな事を言ってくる。
寄付に入った瞬間に「この軸だと時期的にこれこれの趣向で、軸は○○、茶杓の銘は××でしょう。初歩的な事だよワトソン君」とか言われたくないのである。
次客もふんふんうなづいてんじゃねーよ。って事でワトソン君と会話させるとうざいからと一客一亭にすると、間がもたなくって暴力に走ったりするし。
その点理想的なのは金田一耕助。
きちんと見立て殺人を発生させた上で「しまった!遅かったか!」などと飛び出して来て頭をかきむしる。
「判ってたのに」と表明するのはいつも事後。全く理想的な感服っぷりである。
しかも趣向が全部終わってから、残った主客全員注目させた上で趣向の謎解きをしてくれるのだ。
こんないい客はいないぜ?
ただ、金田一耕助を迎えた亭主は、別段金田一に客っぷりを発揮してほしいわけではないのがちょっと問題だ。でも、大概主客が鈍くさいのでお詰めの金田一ががんばらないと一座建立できませんからねぇ。