利休真流茶の會圖式9 亭主席の掃除の圖

客が中立したら、亭主忙しタイムの開始である。

主菓子器煙草盆ひき掛物をはづし座をはき出し床胴釘へ花入を掛る
但し竹の花入土器とふは水に入れをき露けき程を掛べし
折には掛物以前のまゝをくときは置花入になすべし

竹や陶器の掛花入を使う場合は、水に浸し、湿っぽくして出せ、とある。

霧吹…は当時ないだろうから、露を打つには茶筅を使った筈だが、明示的に「後から花入に水を打て」とは書いていない。たぶん、濡らしてからきっちりとは拭かない、ぐらいの意味合いだと思う。
そして「床の大平が土壁だったらそこにもたっぷり水を打て」という指示もない。

この辺の作意は霧吹が発達した近代に工夫されたものだったりしないかなー。
床の大平の土壁に茶筅でたっぷり水を打つのってなんか大変過ぎる気がするもん。