利休道歌に学ぶ36 反古

習ひをばちりあくたとぞ思へかし書物は反古腰張りにせよ

お点前についてはとりあえず私たちも入ったころは一生懸命筆記していました。
(略)
ちゃんと書いたつもりが、そのときはわかっているので、往々にして飛ばしてしまうことがあります。
後で復習してみると、「あれっ茶杓がない」と言ってももう書いてありません。
そのときはわかっているから、簡単だと思って、書かないでおくわけです。そうす
ると、茶杓がないからつながらなくなります。
そういう失敗があります。
(略)
だから、筆記したものに頼ったらいけないということです。
いろいろな習いはなるだけ頭の中に合理的にうまく入れることです。

結局どうすればええねん、と思わなくもないですが、書き物の方は、まぁわからんでもない。

ただ:

  1. 初心者の頃は、お点前ノートを付けていた
  2. お点前ノートを読み返しても役に立たなかった
  3. だからお点前ノートはやめよう

とはならないんですよね。

たとえお点前ノートが後で役に立たなくとも、お点前ノートを付ける事自体が、覚える為に必要なプロセスかもしれないから。

だからこの句も、「お点前を書いた書き付けなんて反古にしちまえ」とはいうものの、「お点前を紙に書き付けるなんて、無駄だからやめてしまえ!」とは言っていないのでしょう。