紹鴎茶湯百首
茶道古典全集第十巻収録。
茶道教諭百首詠に同時収録された、紹鴎茶湯百首から。
棗にて濃茶を立つはいつとても蓋する時は服紗にてふけ
小棗の濃茶、やったこと無いな。
お茶を汲んで、蓋をするときに棗拭いてたら茶碗が冷めちゃうと思うのだが。
我呑しすゝきの跡を戴て呑はあやまりあしらいと聞
すすぎを呑むのはやっぱ下品だよねぇ。
茶杓にて翻しをたゝく人多しとても服紗てふくものそかし
私の知っている左勝手では、茶杓が単体で正中線の左に出る事はない。
だから茶杓を建水側に移動する、というお点前の手順ってのが想像できないが、もしかすると汚れた茶杓を建水に叩き付けて茶を落す、という横着がされていた時代があるのかもしれない。
中央に香匙香筋指其時は灰押左り火箸右なり
香炉関連の置き合わせだと思うがよくわからず。
繪によりて花に心は多からん風にたてつく艸はなし
「絵の内容によっては花の方に心がいってしまうでしょう。でもしかたありませんよ」ということだろうか。
意味があんまりないような。
どれもこれも、一般に流布する利休百首から漏れてもしかたないねって感じの奴ですな。