京都美術大観 茶室6 20.西村邸松花堂

然るに其後明治になり、神佛分離の時、泉坊も八幡に存置する能はず、移轉するか廢棄するかといふ事になつたが、終に明治廿四年之れを他の泉坊の建物と共に、山の下なる西村氏邸へ移轉したのである。
其間長年放置されてゐた為、扉なども盗まれたやうであるが、大體其のまゝで移築保存されてゐる。
之れを諸種の古圖に照合せしめても、大した變化はなく扉と天井丈けは、變つてゐる。

昭和8年の時点では松花堂は地元で保護されていた。

現在の松花堂庭園・美術館はこの西村邸をそのまま使っているのだろうか?
それとも再移転しているのだろうか?

寄贈なのか購入なのか、継続的に維持されたのか再度廃墟化していたのか?

西村氏は茶人だったのか、ただの篤志家だったのか?


美術館のホームページにはその経緯の記載がないようだ。残念である。