玉川遠州茶道秘訣抄28 小地方点傳

タイトルの「小地方とはなんだ?」と思って読んだ。

水指前眞中に茶入れを飾る(四畳半棚なき飾なり 棚ある時は棚上に飾てもよし)
小地方に仕込茶碗を乗せ両手にて持出壁付仮置して茶入を定の所に直し茶碗をとり茶入をならへ置
小地方を水指の左壁付の方に仮置す

小地方には茶碗を乗せて持ち込むらしい。
この時点で、入り子点的な、建水に茶碗を載せるものかと推測した。

柄杓蓋置建水持出蓋置定の所に置

しかし建水は別に持ち出すのでこの推測は外れ。

定の如く茶を点水指の方へにじり小地方を取よせ帛を捌き小地方を拭ひ(薄茶の時は拭はす 拭ひ方図に委し)
両手にて茶碗の右の方に置帛を納め両手にて茶碗をとり小地方に乗せ欠畳へ出す

小地方はお茶を点てるときに関係せず、拝見の時に出てくる。

本書に四角い絵があって斜めに3回拭くみたいな注釈が付いて来る。
どうやら茶碗を載せるお盆らしい。

亦小地方のかわりに四方盆を用いてもよし

別の場所に解説があって、四方盆を代わりにできるらしい。

やはりお盆の一種の様だ。


書いた人達には一般的だったことも、現代の他流の私にはそうではない。
この手の本にはこういう推理的な楽しみが有るのがおもしろい。