玉川遠州茶道秘訣抄29 眞の壷飾の傳
この後台天目とか貴人点とかいろいろあるが、個別のお点前の流れみても「流儀の違いだねえ」となるだけなので、スルッとパスし、いよいよ奥伝に入る。
奥伝の最初は「眞の壷飾の傳」。
これもその手順はスルー。
捨壷といふ事あり 名物の壷にて底に書附などある品なり 行の飾りにするなり
床或は床前に壷を横にして飾る 古は飛石の上に飾りし事となり
なんと捨て壷も様式化されている。
この場合、茶壷を横に飾れば「捨て壷」のようである。
正客床の眞中に帛を敷壷を飾り置て拝見す 客一統同く拝見す
亭主出て御丁寧の會釈のよし挨拶をす
装束をとる時帛を正客へ返すなり
正客は服紗を置いて茶壷を拝見する。
亦関守の飾りといふはにじり上りの口に飾るなり是時は草の飾りなり
畳の目敷居より十九目或は二十一目に飾るなり
正客にじり上をあけ両手を敷居にかけ拝見終て次客を呼飾りを見せ 次客拝見する事正客に同じ
正客壷を少し片側へよせにじり上より席に入両手にて壷を持行床の上眞中に飾り置
関守の飾りは躙り口に飾るもの。
客は躙りの外から拝見し、両手で床まで持っていく。
…うっかりにじりの外に落っことしたら大惨事だな。
あと、どっちの飾りも正客結構重労働な気もする。割りと迷惑な飾り方かも。