仙叟宗室居士の遺芳

今日庵/1996年。

仙叟宗室三百年遠忌を記念して作られた本。
値段表示がないとこを見ると、多分記念茶会かなんかの記念品。

千宗室著の「はじめに」が冒頭から表千家に喧嘩を売っている気がする。

元伯宗旦居士の遺跡を末子相続によって継承し、千家茶道の礎を確固なものとされた古宗室仙叟居士は、元禄十年(一六九七)一月二十三日に亡くなっていますので、本年が丁度三百年の遠忌をむかえました。

この言い方だと裏千家が本家ってことになるのだが…こんなこと書いていいのか鵬雲斎。

千家から長男次男を勘当や養子で独立させたのはそれっぽいが、三男は独立させたわけでなく、本家を継がせて自分が隠居屋に住んだ…そこを四男に相続させただけなので、末子相続とは言い難い。

武家だったら仙叟は江岑の本家で部屋住みになるだけの筈なので、隠居が四男を養った千家の相続観は武家のものではなかったな、というのはいえるかもしれないが…