茶道規範29 聞書 炉開き

ここからは茶道便蒙抄第三。

風爐主方の事、から始まる。

風爐に揚る時節不定と心得るべし。
利休正月三日に。長閑なる時風爐に揚らるヽ事あり。
是にて了簡あるべし。

風炉と炉の切替えは、決まってない。
利休は正月三日があったかかった時、風炉にしたことがある。
わかれよ!

當代は四月朔日風爐に揚ると云う。開爐は十月朔日。それより口切仕のよし不心得
七八月にても世間寒くば開爐あるべし。

最近は4月1日に風炉に。10月1日に炉に変えるという。それで口切をするのだとか。アホか。
夏でも寒いときは炉にするんだよ!

とまぁ、茶道便蒙抄は言う。

んで聞書。ほぼ全文そのままである。が、最後が違う。

八月末九月末に至り世間寒くば開爐くるしからず。
口切より必ず開爐するに及ばず。

秋が早かったら炉に変えていいんやで。口切と炉開きは別のタイミングで構わんのやし。

去ながら六七月頃寒きとて開爐するは陽氣ひらきたる時節なれば欝陶敷もの也
能々了簡あるべし

でも夏にちょっと寒いからといって炉開きするのはどうだろう?
夏の気分だとうっとおしいよ?やっぱ。
その辺は常識でネ…


便蒙抄が原則をとんがって主張しているのに対し、聞書は微温化している。

流祖の言葉を絶対として死守しようとしていないのが面白い。