茶道規範28 聞書 炭所望の事

茶道便蒙抄にこうある。

一 薄茶過。もはや歸り候半とて互に暇を請。
扨今一炭見物致度と必望てよし。
(略)
いまだ客緩々と咄時は。炭澤山に置茶を立るなり。
客はや歸る時は與計の炭なる故成程かろく置事なり。

客が帰りそうな頃に、もう一度かるーく炭手前する。
客が帰らなさそうなら、もっぺん茶を点てる。

別の部分で批判している「立ち炭」と同じものに思える。
まぁお茶を点てる可能性がゼロではないのが違いか。


聞書による修正。

一 亭主巧者か師家たらば薄茶過ぎ(略)

亭主が普通の人だったらしない事に限定された。

まぁもったもった炭手前されたら、なっかなか帰れないもんなぁ…。


濃茶後の後炭さえ省略して続き薄茶にする現代。
この炭手前の習慣はなくなったと思う。