茶道規範51 要録 茶碗

茶盞其品彙多シ
唐茶碗・高麗・瀬戸・伊勢・内焼・イラホ等ヲ専ラ用ユ
尤モ形恰合ニ因テ好惡アリ
又タ形ニ付テ名トスルモアリ

茶碗はいろいろある。
唐物、高麗、瀬戸、伊勢、内焼、伊羅保等を主に使う。
格好によって好嫌いあり。
あと産地じゃなくて形で名前を付けるものもある。

伊勢天目…というのはあったが、伊勢茶碗とはどんなものだろう?
伊賀の事だろうか?

内焼も不明。上記に楽焼が入っていないから、楽焼だろうか?
萩や唐津が無いのも解せない。

南京染付青磁ゴスデ罐*1乳ノ手高麗ノ堅手ハ曽テ不用
薄茶碗滋茶碗ノ差別ヲ末流ニ至リ大ニ不用

南京染付青磁呉須手貫入の手高麗の堅手茶碗は昔は使わなかった。
末流では薄茶碗滋茶碗を区別しているが、そういうことはしない。

滋茶碗は不詳。次茶碗…だろうか?

南京染付青磁呉須貫入高麗堅手とかのラインナップが、やや遠州好みっぽいのが気になる。

平メナルヲ夏用ヒ窄リタルヲ冬用ル事大法也
然共茶盛ニ取合アルガ故ニ時節ニモ不可拘
體ヲ重ンジ用ヲ其次トスル事肝要ナリ

平たいのは夏、口の細いのは冬ってのは大原則。
でも茶入に合うなら季節感無視してオッケー。
格好を重視して使い勝手は次と考えるの重要。

格好の方を重視しろ、と言い切っているのが堂々としたものである。

*1:缶偏でなく王偏