茶道規範52 要録 茶巾

茶巾之事照布又タ高宮曝ヲモ用ユ
長サノ定メナシ茶碗ノ大小相應ノ心得アリ露ヲ能ク取ベキ為也
(略)
末流ニ寸法ヲ定メ色糸ヲ用ユ堅ク不用
(略)

茶巾は大きさで吸水力が違うから、茶碗にあわせて作りなさい。
他流でやっているような、寸法を決めたり色糸でかがったりは絶対ダメ!


でもまぁ産業化しづらいので、結局寸法は定まってしまったのですが。

*1氈ヤウ水ニ浸シ手ノ内ニ入レ握絞リ角ト角ヲ取テ二ツニ折リ又中ヨリ二ツ
ニ折四ツニ折テ夫ヲ推シ平メテ角二ツノ端ヲ碗ノ縁ノ方ヘナシ上ニメ入置ベシ

おそらくこれは宗偏流の「しぼりかけ茶巾」のことではないかと思う。

絞ル時ハモロテ*2ニテ捻詰テ滴ノ下ル時水滴ノ上ニテ絞ルベシ
右手ヲ逆ニ手甲ノ重ルヤウニ可絞ナリ
末流ハ異之水滴ノ口狭即左手ノ無名指ニテ滴ヲ導クヤウニスベシ
毛氈ヤウ手數ノ不當心得肝要也
茶巾ノ面ヲ表ニスルコト口傳

宗偏流の絞り方は、建水上に左手固定で右手を向うに回転させるやり方か。

当時の他流で口の狭い建水の時に薬指を使って滴を導く方法が有った様だ。

茶巾の面を表にすること…が何なのかは判らない。
単にふくだめ茶巾にすることを指しているんではないかとも思うが…。

*1:童+毛

*2:掬の手偏なし