美術骨董品投資の秘訣5

また素人の中には、博物館や、美術館や、学者や、美術批評家に頼めば、優れた美術骨董品が手に入るだろうと考えている人がある。
しかし、美術骨董品の実状をみていると、これらの方面に出ている品物が、ほんの僅かな一部分であるのがよく分る。
本当に一級の美術骨董品は、これらの方面の力を借りなくても、どしどし売り捌けてゆくから、これらの方面には殆んど姿をみせない。

一部の専門家が扱うのはわりかしハイエンドの品物。
なので、商人が扱う道具より少数でしかない、というのはそうかもしんない。

投資して売り抜ける、みたいな感覚だとなおさらだろう。
そこまでハイエンドの商品をちょこっと回すより、気軽に利率のいい売れ易い価格帯の商品をぐるぐるまわす方がもうかるだろうし。

また、これらの方面で動く美術骨董品の相場は、概してでたらめである。
これは、投資の目的を以て購入する場合には一寸困るのである。
むろん、商売人の相場とて、一定しているわけではない。
が、そこには、自から拠りどころがある。
目には見えないが美術骨董界という大きな市場につながっている相場である。

なるほど。

美術館等は年間予算があって、購入したい品があって、でも儲けたいわけでもないから予算枠で買えればボラれても気にしない場合があるってことか…。
しかも年1一回しか購入しない…みたいな話だと、商売人にとって微妙な存在もしれない。

美術館などの購入する販路は、商売人にとってのメインターゲットになり得る・道具をくるくる回すと言う方向の販路から外れた別世界なのかもしれない。

漁師にとって水族館がメインターゲットでない、というのに似ているかな?