松花堂昭乗19

松花堂什物目録草稿より、人間関係の判る記述。

一 せとかたつきあらみ
  古田織部殿ヨリ贈る

織部と親交があり、茶入を贈られるくらいなんだから、遠州に師事して茶人になったというわけではないのではなかろうか?

一 漢誂風呂 松平紀伊守へかし申候伏吸齋手かた有

この時期の松平紀伊守は形原松平家松平家信。
元和5年に高槻藩主になり、寛永13年には下総に転封されているので、この目録はその期間のものの可能性が有る。
なお伏吸齋は判らない。

  師に預置
一 からの尻ふくら
一 古せとの尻ふくら
一 宮木茶碗
(略) 
  肥前殿
一 せヽやき茶入
(略) 

肥前殿は前田利長だろうか?

かなりの数の道具が「師に預け置き」になっている。でもこの「師」は誰なんだろう?
そもそも何故預け置き?