茶聖山上宗二 天下さまにも勝手し候

風柳祐生子/三一書房/1993年。

山上宗二が主人公の歴史小説

前半は織田信長LOVEな山上宗二が、どうも秀吉と仲良くなれない感じな話。

後半は北条攻め、忍城内で甲斐姫との恋バナ。

ありていに言ってですな、有名人出し過ぎ絡め過ぎの、主人公超然とさせ過ぎの、秀吉含むあらゆる人が宗二を意識し過ぎです。この作者はあと20年遅く生まれてネット小説書いて、出版社に拾ってもらってラノベ作家になるとよかったと思うよ…。…超絶俺ツエー系山上宗二が、いろんな人から嫉妬されたり憧れられたりしながら、超然と人生を終わらせる話だもん。

あと、北陸で前田利家と絡む話書くなら高山右近出すべきだし、大和で秀長と絡む話書くなら、松屋さん達に供したお茶の話も出すべきだったんじゃあるまいか?
織部が影も形もいないのは、いると宗二霞んじゃうからだよな…きっと。