茶道の常識3

松尾宗吾はちょっと綺麗事でお茶を語る傾向がある…この本では。

次に茶席についてでありますが、世間でよく茶席は暗くて狭く誠に不衛生だ等と申されますが、これは茶席を充分知らない方の盲評でありまして、なる程初めは茶席入りをします時は暗くて御床の軸の文字も判明讀みにくい樣ですが、是は世間で受けた惶急き氣分を落ち付かせる為で、當今の樣に交通が頻繁で道を歩くにも心が許せない此の樣な落ち付かない氣分で席入して、どうして静かな御茶の味を味ふ事が出來ませう。
やはり一度は氣分を落ち付かせ心の騒しさを取り去る事が必要でそれから中立を致して似止めに席入りする時は窓の簾を全部取つて明るくして心の轉換を計るのであります。

茶人は目隠しすると大人しくなる鶏みたいな生き物…ということだろうか?

和敬清寂とか色々言った口で「演出です」とは言いにくいもんなぁ。