新修裱具のしをり14

表具の陰陽

掛物に陽の表具・陰の表具と云ふことがある。
何時代から云ふことであるか詳でないか陰の画には陽の表具、陽の画に陰の表具をすることになつて居る。
(略)

なるほど。知りませんでした。

即ち日月の双幅では、日は陽であるから陰の表具、月は陰であるから陽の表具をする。
竜虎の双幅では、竜は陰で虎は陽であるから竜には陽、虎には陰の表具をするのである。

ごめん。前の例はわかるけど、後ろのはちょっと。
昔の人にとっては龍虎の陰陽ってのは当然判るって感覚だったんだろうか?

象は陰だろうか?陽だろうか?カピバラはどうですか?バナナはおやつに入りますか?

而して陰陽の分ち方は一文字と風帯との模様の紋とか花紋とかの数で分けるので、一文字の上下を各同数の奇数にし、風帯の左右を各同数の奇数にしたのが陽の表具で、其模様を半裁して偶数にしたのが陰の表具である。

なるほど。模様の数が奇数なら陽で、偶数なら陰ですか…わかるかぁ!

一例を示すと、一文字に七個づゝ風帯に五個づゝあるのが陽で、一文字に八個づゝ風帯に六個づゝあるのが陰である。

トータルではどっちも偶数なので、合計ではないってことね。あまり直感的でない
ような。