大寄せと侘び

大寄せってのは稽古の発表の場であり、不特定多数に対する茶会の為、趣向はどうしても判りやすいものになる。

では、大寄せはどれくらい「侘びた」ものにできるだろう。

床は、禅語の軸と竹の花入を置いときゃいいので、さほど無理はない。香合はちょっと難しいが、伽藍石香合とか地味なもので無難に済ませそう。

というか、床は花だけにする様な思い切った簡略化をしちゃってもいい気がする。

主茶碗を侘びたものにする事はできる気がする。でもその場合、替え茶碗を侘びたものにはしづらそう。ランクの低い侘びたものって、いくらなんでも粗相に過ぎる。

そういう意味で数茶碗はもっと問題。揃ってないと格好悪い。安くて侘びてて揃っているって無理がある気がする。菓子鉢も数茶碗と同じ問題があるな。

一番の問題は、座敷が広間な事か。ひろーい部屋、障子の明るい部屋で侘びもねーもんなー。やっぱ空間って大事だ。

でも広さが問題なのか、明るさが問題なのか?

広いが暗い座敷を想定する。暗さゆえの親密さって感じより、怪しい息苦しさを感じそう。
狭いけど明るい小間を想定する。明るすぎると道具が粗相に見えそうだが、まぁ雰囲気は悪くないかも。

どっちかってと広さが問題か。ってことは広間が無理って事で、イコール大寄せでは無理って事か。

道具が揃っている事、部屋が広い事が障壁。

つまり小間で小寄せにしないと無理ってことか…。