先生とカルチャー茶道

私は今の教室の先生を尊敬している。ほんとよ。

ま、それはそれとして、先生はいったい何のメリットがあって、カルチャーで茶道教室を開いているか、を考察したい。

なぜか?カルチャーの教室は先生の収入源に成り得ていないはずだからだ。

普通、カルチャー系茶道教室の1回単価は2500〜3000円くらいだ。

月4回の教室で生徒が20人居たとしても、月の収入は25万行かない。そんなに生徒がいたら教え切らないし、そもそも全額がお茶の先生のトコに行く筈が無い。うちは月1回10名前後の教室なので、全額でも月3万くらい。実際は雀の涙みたいな月謝しか手に入らない事になる。

先生の主な収入源は自宅の教室、なのだと思う。そこから考えると、カルチャーの教室を開く、というのは、金銭的には「儲からない時間を過ごす」事と同じなのではなかろうか。

では、先生のメリットは?

熱意?そうかもしれない。でも、そこを考察してもしかたないから、今回は省く。

宣伝?でもカルチャー茶道しているよ、と宣伝してもカルチャーの教室に生徒が増えるだけだ。


多分、生徒から受ける金銭的メリットより、カルチャーに所属する事で享受できるメリットが大きいのだと思う。


もっと具体的に言おう。

定期的にカルチャー側主催で大寄せ茶会のセッティングがある事、が先生にとってのメリットなのではないか?

実際、大寄せ茶会では、普段の稽古で見た事もない方々(2回の大寄せを通し、さすがに顔見知りにはなっているが)が集まって来て、お点前さんをやっている。本来カルチャーの成果発表会である大寄せなのに、カルチャーの生徒がお点前をする割合の方が低いほどだ。

自宅教室のお弟子さんに、大寄せを体験させる事ができる。これが先生がカルチャーの先生やっている一番の理由なんではないだろうか?

先生がカルチャーだから手を抜いている、とは思わない。少なくとも今はこの構造に問題は感じていない。将来、お点前さんができるレベルに達した時に「お点前できる回数が少ない」と文句いうかもしんないけど。