炭と水

世間的には「備長炭を水に入れると水がまろやかになる」んだとか。

でも伝統的に茶道でそんなことしない(よね?)

抹茶道ではないが、江戸時代の煎茶道の茶書「清風瑣言」は以下の言葉を伝えている。

又、水を製する法有り。常品の水を瓦罐に沸らせて、屋上、或いは庭砌に架を造り、瓦罐を其の上に置き、蓋を去り、一夜星露を承けしむれば、上品の水となれる事、試みし所也。此の事『知新録』に見えたり。

もう一つ似たような迷信ぽい水の作り方を書いた上で、こうしめくくっている。

喫茶家、清泉に遠きは一大厄なり。

昔の茶人達は、井華水とか若水とか、汲むタイミングには慎重だったけど、汲んだ水をどうこうできるとは考えていなかったんじゃないかな?

そういう意味で、現代に「備長炭」とか言っている人は、400年前の茶人より迷信深いのかもしれない。