ニュー・カマー

義母からもらった釜は、ほとんど使った事のない新品同様。

内側にはべっとり黒い漆らしき層。

新しい釜の内側には錆び止めの層が塗られているのは知っていたが、こんなに厚いものだったんだね。

稽古場で見る釜って、酷使された古釜なので、なかカラッカラなんだけど、この漆には艶すらある。

でも、こんな厚い層がついてたんでは、熱伝導が悪くなる。これの為に湯が沸かなかったのではあるまいか??

説明書に曰く:

最初御使用の際、金気を取る為に水を入れ替えながら沸かして下さい。
(中略)
煉炭やガス火の使用は硫黄気が強いため傷み易いので避けること。

いえ先生、木炭で沸かないので困っているんですけど…ここはガスで沸かしますね。

しばらくすると、釜の湯が沸騰する。
湯の表面がぐるぐる回転する様な感じで沸いて、おもしろい。


水を捨てたり入れたりしながら2時間煮沸。

しかし、漆の層はびくともしなかったぜ。
この漆、いつか消える日が来るのだろうか?