七種の蓋置

一閑人、三つ人形、三つ葉、五徳、火舎、栄螺、蟹。

七種の蓋置である。なんでか「利休が選定した」「利休好み」とかの枕言葉が付く。


でも、利休がデビュー前の頃の松屋会記でも五徳や火舎の使用例があったりする。
だから、利休が作らせた、という意味での好みものではない筈。

松屋会記」他の同時代資料を読む限り、利休は、その前半生では五徳蓋置のヘビーユーザーである。というか、その時代、五徳蓋置大流行という方が正しい。猫も杓子も使ってた。
多分、切り合わせ風炉を多用していたんで五徳。とかいうことではないか。


んで、利休は後半生では、青竹引切のヘビーユーザーである。


一閑人、三つ人形、三つ葉、火舎、栄螺、蟹。この辺を使っていた会記は見た事無い。


「利休が選定した」「利休好み」というのはやっぱ後世の仮託だよなぁ。私にとって利休は、後半生の創作的な茶人であり、竹の引切 LOVE!ZOKKON!みたいな人。

後世の仮託にしても、利休のイメージに合わないことを託しちゃったもんだなぁと思う。