古文書の読み方5 辞書と言い回し

最後に。

古文書を読んでいて結構詰まった文字を紹介する。

これは“杯"という漢字である。
最初訳していた部分が懐石の酒の部分だったので「盃杯」とか書いてあったのを「さかずきハイ?なんじゃそれ」と思っていたのだが、この“杯"はナドと読む。現代でなら“等”と書く所である。

他にも“ホ”と書いてあったらナドと読む場合がある。ナド系は道具関連の所で頻出する。


あと、平仮名は、元々漢字をくずした物であるが、「ひらがなかな?」と思うと元の字だったりする事が有る。


これは“能”。ひらがなならば“の”。しかしここではヨクと訳す。ヨク払う、ヨク見る…など。

あと“斗”はひらがなの“と”のこともあるが“バカリ”と訳したりするのがややこしい。



あと、複合したひらがな。

これは“ニテモ”。これは“A ニテモ B ニテモ”みたいに使う。not only A but also Bである。


こちらは“候ハゞ”。“六”“上”とかと字形が似ていてややこしい。



こういう「あーそうなんだ」的なものを蓄積して行くと、どんどん読むのが楽になっていく…筈。

ま、最初は蓄積無い訳なんで

(六ヶ敷)なのは仕方無いっすよ。