泉屋博古館分館 住友コレクションの茶道具

07年の「付属品とともに楽しむ」以来。
前回は仕覆や箱が非常に良かった。

んで、今回も仕覆や箱があってくれて大変嬉しい。


唐物文琳茶入 若草。
仕覆、挽家、挽家袋、添袋箱、添軸箱などいろいろ展示されていてうれしい。
でも添軸自体の展示が無かった。これは惜しい!


唐物鶴の子茶入 漱芳。
ぐにっとした形も、すっくとした姿勢も、小ささも、全部絶品。これ使って茶を点てて見てぇ!


瀬戸肩衝茶入 真如堂
土見せと釉の境が梅華皮みたいになっている、というのがミュージアムスコープで見て初めてわかった。


瀬戸肩衝茶入 打出。
凄く下ふくれの肩衝。たしかにハンマーヘッド的ななにか。


黒漆青貝藤実鶏香合。
ミュージアムスコープで見ると、4センチ×5センチくらいの一枚の大きな青貝を針彫したものに漆掛けしたものに見える。失敗したら一枚おじゃんなのに。すげぇ。


小井戸茶碗 六地蔵
譲り状がついていて、慶応3年に谷松屋から三千五百両で購入したものとか。一両10万換算だと三億五千万クラスか。どてらい。


小井戸茶碗 筑波山
六地蔵に良く似た、でもちょっと見所の控えめな茶碗。私はこっちの方が好きかも。


黄伊羅保茶碗 誉田伊羅保。
ちょっとイライラしすぎで、手を怪我しそうな伊羅保茶碗。オコゼみたい。
住友春翠自筆の来歴では、箱書に「今日庵」とあり、宗偏のものだったとあるのだが、展示の説明にはない。学芸員さんは宗偏所持を信じていないな、と思った。


住友さんのコレクション、悪くはないのだが、趣味の方向性は端正なよっとしたものが多い。質も、例えば仁清に関し身震いするような名作は置いてない。

超大金持ちのコレクションとしては若干見劣りする気がするのだが、学芸員さんの腕が良いのか、なんか実力以上の良いものを見せられてる、みたいな気がする。