福岡市美術館 シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展

福岡市美術館で開催されている「茶人 松永安左エ門」。

行ってみたら表題の展示会が巡回してたので、せっかくなのでまずはそちらへ。


屏風にお軸、仏像仏具に面、陶芸に漆芸。

実にいろんな名品が海の向こうに持って行かれたもんだな、というのが第一の感想。ただ、趣味的には若干のかたよりもあるな、といいのが第二の感想。


例えば「志野草花文鉢」。志野の鉢だが、珍しい事に口縁が輪花状になっている。こんな造形、他では見た事が無い。

外人の目から見ての「お、イイネ」って奴と、僕らのソレとはちと違う部分もあるのかもね。


本展示の白眉は、本阿弥光悦俵屋宗達のコラボ作品「鹿下絵和歌巻」。宗達が金銀泥で描いた様々な鹿の絵(ちとラフ気味)に、光悦が名作和歌を記した絵巻物。

力みの無い流麗な文字が美しい。旧カナ読めるようになってて良かったですよ。

本作は鈍翁所蔵だったが、鈍翁死後に切断され、後半が1951年にシアトル美術館に購入されたものとか。ちぇっ。太郎冠者ろくなことしやがらねーな。