お茶で景気回復


世の中、お金が回りにくくなっている。


政府はエコがどうのこうのと理由を付けて、液晶テレビや自動車に補助金をつぎこんで物を売ろうとしている。

でかい液晶テレビの方が高いポイントが付き、自転車に補助金が行かないような行政のどこがエコなんだろう?と疑問に思う。


さて。


私の母は、おばさん相手にブティックを営んでいた。

二十年ちょい営業したが、何年か前に廃業した。


理由は、顧客の高齢化である。


四十代の頃に四十代の客を取り込み、そのお客さまたちと一緒に年を重ねて来た。

六十代を越え、客(と配偶者)が定年を迎えると、そのお客さんたちは着飾って出かける場所が無くなってしまい、服を買わなくなったのである。


インカムの小さな老人は、余生を見越して貯金を崩さない様に生活する。

高齢者に金を使わせる、一番の方法は、年金をごっそりあげる事だけど、そうもいかないだろう。


高齢者に金を使わせる、というのは存外難しいのだ。



でも、高齢者を社交化し、物と金を活発に流通させる事ができる案がある。


茶の湯補助金を出すのである。


稽古代に補助。道具代に補助金と減税。着物代にも補助金。貸し茶室は無料。


これで高齢者は文化的かつ社交的な生活が送れ、ついでに世の中にも(少しは)金が回る様になると思うのだが、どうだろう?

…身勝手だね、うん。