茶の湯志ほり

日本家政研究会/藤谷崇文館/1926年。

大正末年の茶の湯ガイドブック。全202ページと結構なボリューム。

目次には

膳出し順の事 ………………… 四十九

みたいな事が書いてある。

膳出し順の事 ………………… 一一一

あれ?

実は99ページから131ページは編者秘蔵の江戸時代の茶書、天保3年「津山の家裏」有未能耶景興著、の収録だった。

この本の前半の種本は、この「津山の家裏」なので、概ね同じ話が二回載っているのだった。

ただ、そこまでやってくれてるのに編者の記名がないんだよね…謎。


なお巻末に藤谷崇文館の広告がある。

「家庭必備家政全書の完成」と銘打って以下の本が羅列されている。

  1. 諸禮式
  2. 茶の湯しほり
  3. 生花の手びき
  4. 家庭のお料理
  5. 刺繍と造花
  6. 裁縫獨けいこ

当時の、家庭でというか奥さまに必要な知識ってのがしのばれるね。

表紙には“茶の湯志ほり”とあるが、本文中では「茶の湯の栞」。
広告では“茶の湯しほり”。
表記が安定しねー。いい加減なもんだ。