80本立


骨董屋とか、陶器市とか、ちょっとグレードの低い目の茶道具屋さんとかで、みょーに安い茶筅が売っている事がある。

んで、その安い茶筅って大抵白竹の80本立なんだよね。


でも、なんで80本立なんだろう?数穂とか中荒穂とかなら「良く使うのでありがたいねぇ」になるわけだけど、80本立なんて何の為に使うかよくわからんものだぜ?いつ使うのよ?

80本立なんて、数穂よりも作りにくい筈だ。なのに安売りしているのは、数穂より80本立の方が良く売れるから、だからこそ安売り品になっていると思うんだよね。


80本立なんてただ、ただ、泡立つだけのものだぜ?


…あ、それ用か。


家庭で自服する時に簡単に泡立ってらーくー、とか?

あるいは水屋の点て出しが楽ちんとか?

つまりチョー泡点てやすい特性の為か。


多分なんだけど、泡点ててナンボの裏千家が最大勢力という現実があって、そこで手抜きたい状況があるから80本立が安売り品として成立しているんじゃないかな?

もし表千家が最大勢力だったら、もっと泡の点たない茶筅が安売り品になっていたんじゃないかと思う。