ある敗北
銀座松屋「銀座古書の市」初日。
会社帰りに古本を漁りに。
本棚に茶書らしき本が横倒しに。
手にとろうとした瞬間、「あ、すいません」と言ってブロックされた。
古本市に行った事のない人には判りにくい話かもしれないんで解説する。
古本市で買いたい本が増えてった人は、いずれ両手が塞がる。
そうなった人は、本を物色する間、古本棚の平置きの棚に自分のホールドした本を横置きする習性があるのだ。
売り物なのかどうか紛らわしいし(厳密には売り物だ)、横置きされた本の下にある本は見えなくなるし、私はマナー悪いと思う。だから私は片手で持てる範囲の本しかホールドしない様にしている。
話を戻す。
「あ、すいません」と言ってブロックされた以上、その横置きされた本は、そのおっさんのホールドしている本である。
……。
えーと。
この東京で、茶書の古本を漁っているのって俺以外にいるっていうの????
ってことは、今から俺が巡回するこの古本市の古本たちは、このおっさんがイラネって言って買い残したモノ?
あのおっさんが積み重ねて持っている茶書らしきモノに、垂涎の古書とか、含まれてたりする?
……。
やってくれた喃…。
なんなんだ、このものすごい敗北感は……。
教訓:次は昼休みに行こう。