タヌキ汁
松屋会記の久政会記を読んでいて、変なものをみっけた。
永禄十二年二月十八日
慈尊院法印ヘ 成身院 ホウトウアン 宗リン 久政四人
フロニ、ツリ物 手桶 高中 ヤラウ
イワ竹 汁コマ/\ 引汁タヌキ
コフ 飯 クワシ三色
後段サタウモチ スイ物イテコン
慈尊院が高野山のソレだとしたら、興福寺成身院が正客として招かれている、というのもなんだか興味深いが、一番気になるのは「引汁タヌキ」である。
坊さんが坊さんを招くのにタヌキを殺して汁にするって事はあるまい。
調べてみると、コンニャクを使った味噌仕立ての汁を、「狸汁」と称す事があったようだ。…ただ発祥の時代は判らん。
…でも、後段に吸い物としてイテコン即ち凍みコンニャクの汁が出ているんだよね…。それじゃかぶっちゃう。
と言うことはタヌキ汁≠コンニャク汁で、タヌキ汁は何か更に別のもの?それとも単にリアルにタヌキ汁?
なんだかよくわかんなくなってきたですよ。