利休茶話
筒井紘一/学研/1989年。
利休に関するエピソードを197も集めてしまった本。
197のエピソードと、その原文、及び引用元が明記されている。偉い!これがあればいろんなエピソードの初出とかが明らかになるじゃんか。
…あれ?
森口に独の茶人あり、利休も旧知にて、いつそはまからんといひし、
(中略)茶湯古事談
このエピソードは茶話指月集にも収録されている筈。
しかし1701年刊行の茶話指月集を採用せず、1739年刊行の茶湯古事談を採用した理由はなんだろう?
筒井先生はこれらのエピソードの初出や伝播の仕方には興味が無いのか?あるいは単に不親切なのか。OED的な頑張りを見せて欲しかったですよ?
利休のエピソードに関してはいろんなバリエーションがあるから、その類例ももっと網羅して欲しかったしな。
悪くは無いんだけど、ちょっとだけ「ちぇっ」て感じだよ。
- 作者: 筒井紘一
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 1989/05
- メディア: 単行本
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