茶書の系譜
筒井紘一/文一総合出版/1978年。
あまたある茶書の歴史と流れをひもといたイカす本。つーか凄え。
みたいな事が書いてある。
何がすごいかといって特に巻末の年表が素晴らしい。どの図書館にどの様な資料があって、それはいつの刊行あるいはいつの書写か、というのがびっしり書いてある。
これを読むと、利休百回忌の出版ラッシュまで、茶書の世界は石州流のものだったんだなとか如実にわかるぜ。
あと、南方録も松屋会記も、江戸時代には一回も刊行されていないらしい。人づての写本だけでこれらが普及したって事だよね。この時代の茶人の熱意ってあなどれない。
23区では港南の図書館。閉架/保存庫にはそこそこあるけれど開架はここだけか。