茶道四祖伝書10 細川藤孝

細川三斎忠興の語る、父、細川幽斎玄旨藤孝。

玄旨ハ茶湯ニ一円カマワヌ人なり。
忠興口切初ニハ最初ニ御茶被遣候。
有時秀吉公御用被仰付候ニ付隙入候テ、極上一袋、肴共色々持参候ヘバ、是コソ一入ノ懇志ナレトテ機嫌能。扨忠興次ノ間へ御立候ヘバ、其儘玄旨云給ハ、半聞ヨ、此茶を釜へ皆入テ煎子トナリ(後略)

全文は引用しないが、極上の茶を釜に放りこもうとしたり、利休がコノワタを菓子に出したら、濃茶の中にコノワタをほうりこんだり、細川藤孝のお茶ベタが語られる。


当代一の文化人である細川藤孝をして、お茶はなおその教養の外だった。

つまりお茶はあくまでもサブカルであって、メインストリームではなかった、というのが判るのではないだろうか。

…まぁ忠興が親が嫌いで無茶な事を言い触らしたという説もないとはいえないけど。