茶道四祖伝書16 客組

利休ら4人が松屋さんを客に呼んだ時、その相客はどういう構成だったのだろうか?

それで4人の茶風が判るかも、と思ったのでざっとカウントしてみた。

亭主 僧侶 町人 武士 公家 茶人 不明他
利休 1 3 0 0 1 0
織部 2 4 9 0 0 0
三斎 29 2 10 2 0 2
遠州 2 8 21 0 0 1

なお上記客組から松屋さんは除いている。
また、天文6年の京与四郎の会は利休にカウントしていない。

で、人数(こっちは松屋さんこみ)。

亭主 独客 2客 3客 4客 5客 6客 7客 9客 平均
利休 0 3 1 0 0 0 0 0 2.25
織部 1 3 2 1 0 1 0 0 2.875
三斎 0 0 1 5 0 3 1 1 5.181
遠州 0 1 4 3 2 0 1 0 3.909


利休は、町人を中心に客組していて、武士は呼んでいない。
松屋を商人ないし神人として扱い、同格の方と相客にしている様な気がしている。
んで小間なのもあって客は少なめ。
「お茶は身分を超え平等」みたいな事がよく言われるが、少なくとも松屋さんに対して利休は身分で恐縮しないような配慮をしている様に思える。


織部は武士中心だが、 奈良の代官などと一緒に松屋を招いている。
やはり身分というのは織部にはのしかかっているのかもしれない。


三斎は、圧倒的に僧侶系が多い。
町人が少ないのは、大名としての格で呼びにくいのだろうか。
そして武士が割合的に少ないのは、外様大名としての遠慮じゃなかろうか。

しかし僧侶系が多いのに実は懐石は生臭出しまくりだったりする
ほんとわけがわかりません。

あと、客が少ないのも嫌いだったかもしれない。やっぱ利休の茶風と隔絶している気が。…立場が違うから仕方ないか。


遠州織部と似た傾向。武士、町人いろいろ呼んでいるが、こっちは逆に坊主は嫌いだったのかもしんない。
あと公家と松屋さんを同席はさせなかった様だ。理由はわからんけど。