茶道四祖伝書17 おわりに
茶道四祖伝書は、とっても面白い本だった。
利休の厳しさと汚さ。
織部の優しさ。
三斎のおしゃべり好き。
遠州のいやみな感じ。
それぞれの雰囲気が出ており、特に実際に会った人ならではの説得力の有る描写が非常に楽しい。
それだけに、茶道四祖伝書が伝える奇説珍説をどう考えていいのか非常に悩む。
利休は娘の件で秀吉ににらまれ切腹し、腸を蛭釘にかけたんだろうか?
また、久重が伝える江戸時代初期のお茶の雰囲気が、どうも私の考える江戸時代初期よりも若干新しい気がする。
そういった事から資料の信憑性が若干ゆらいでる気がするんだよね、俺んなかでだけだけど。
ただ、この本を信用しないのは松屋会記を信用しないのとほとんど同義だし、なかなか難しいところだわ。