春の益子陶器市 復興へのスタート
この前の地震で大きな被害を受けた益子。
復興支援の企画として池袋の全国伝統的工芸品センターで「春の益子陶器市 復興へのスタート」が開催されている。
協力してちょっとでもお金を落としておこうかな、と思って行った。
もちろん、茶人的な眼で益子焼を見ちゃうと、まぁ触手がぐにぐに動かないのは当然。
だから純粋に実用的な飯茶碗とか、お皿を買おうかな、と思っていった。
…。
やべぇ。やっぱ買うものがない。
俺の手にも余るごついフリーカップってどう使えばいいのか?
この、けばけばしい絵付けの飯碗を使えと言うのか?
ベカベカ掛け過ぎたやぼったい透明釉のご飯茶碗にはご飯をよそって映えるのか?
高台脇に小指が引っかからない変な形の飯茶碗はどうやって持てばいいのか?
外側に装飾の凸凹のある飯茶碗って持ちにくくないか?
どれもこれも実用の視点で問題があった。
結局、矢口桂司さんという方の皮鯨の皿を買う。これはよいものだった。…皮鯨が益子らしいか、というと、疑問もあるけれども。
用の美が備わっていてこそ民芸品の筈だが、民芸窯の製品だから用の美が備わっている、とは限らないわけだ。
有名な窯という立場に甘んじて、使う人の事を考えないで作ってないんじゃないか?
せっかくの支援企画なのに、批判的な事ばっかり書いた。私の眼は元々民芸に厳しいので、バイアス掛かっていると思ってもらってくだせぇ。
ま、益子の被害状況のパネルなんかもあるので、興味のある方は是非どうぞ。
ところで、全国伝統的工芸品センターはなぜ、全国伝統工芸品センターでなく全国伝統“的”工芸品センターなんだろう?
みりん風調味料、みたいなもの?