利休居士 餘香録5 法要中繼放送
この三百五十年忌の際、三千家法要の全国生中継が行われたという。
この本には30分の中継の、速記記録が納められている。
自然科學者は顯微鏡を通して微生物の世界を觀、
千宗易利休は一服の茶に人生の窮極の悟りの世界を極めたのであります。
世界に比類の無い我國茶道中興の祖、利休逝いて三百五十年、
茶道家元三千家合同致しまして、紫野大徳寺に於きまして盛大な利休居士三百五十年遠念法要が營まれて居ります。
集まりました茶人七百参列致しましていとも厳粛に献茶式がとり行はれてゐるのであります。
ちょっと古舘メソッド入っている気がします。
まぁラジオってそんなもんかもしれませんが。
さて、この番組の目玉は献茶の中継。
千宗室氏再び臺子の前に戻り只今帛紗捌きでございます。
帛紗を捌きまして茶杓を拭つて居ります。
茶杓を拭ひ終りまして帛紗を拂つて續ひて腰につけてをります。
棗を取つて臺子の上に返しました。
水指の水を汲みまして釜に加へました。
千宗室氏の點て終つた後の作法はまだ續ひております。
風爐の左に置いてあります火箸を杓立に返しました。
お、おもしろ過ぎる。
台子点前を実況中継したのはこれが最初で、そしておそらく最後なのではなかろうか?