茶乃湯客能心得3 懐石

懐石の食べ方について。

(第十六)飯汁共喫する事

膳揃ひ亭主勝手口を閉ぢ了るを期として客一同に先飯碗の蓋を把り之を仰向けにして膳の右側に置き次で汁碗の蓋を把り同じく之を手前へ置き

この本の手順では、飯碗と汁碗の蓋は別々に取って、重ねずに置く。

ほら図解も。

これが当時の表千家の流儀なのか、それともこの本だけの特殊な教えなのかはよく分からない。

しかし、左手で飯碗、右手で汁碗を、同時に取って両手で重ねる…なんて不自然な作法よりも、こっちの方が安全確実な気がする。

茶の湯は道具の安全よりも、省スペース化…というかいかに茶室に人を押し込むか、という方向で進化している気がするなぁ。