お茶10 風爐

紅鉢がなぜ「紅」鉢なのか?

紅鉢とは元來臺所の調理用具で木製、全部大體木地、内部だけを朱漆で塗りあるより紅鉢の名があるわけ、これに濡れ紙を敷き灰を入れ、五徳を置き釜をかけたのであつたが、現在は陶磁器製で大なる平鉢のごとき、殆んどその起源を忘れられてゐる觀のあるものとなつてゐる

ええ!?木の鉢に朱漆塗った物だったの?

そんなんに火を入れてもつのかなぁ?でも板風炉だってあるわけだし、無茶ではないのかなぁ…。
朱漆は灰のアルカリ性から、木地を守るためかも。

しかし「濡れ紙」を毎回濡らさないといけないなら、これは結構お手入れ大変かも。


そういえば。

調理器具、という意味で言うと、現代の野点で使う事がある、おおぶりのすりばちはいつから風炉に転用する様になったのだろうか?
ずいぶん最近の事なんではなかろうか?とも思う。
そもそも風炉に転用できるサイズのすりばちって、風炉に転用する以外に使い途あるんだろうか?でかすぎだろ?
関係ないけど。

風爐に炭の拝見はまづないものである
(中略)
この際よく灰の崩れるもの故、客は特別の注意を拂はねばならぬ

初期茶道には風炉の炭の拝見はなかった。
初期茶道の資料に風炉の灰形に関する記述はない。
風炉の灰形は、風炉の炭の拝見が一般化するにしたがって発展していったと思うのだが、残念ながら時期が良く判らないんだな…