茶の哲学(陰陽造化の茶の湯)4 亭主の茶席における粗相への対処法

この本一応、実用的な話も書いてある。

特に失敗からのリカバーが書いてあるのはめずらしいかもしれない。
…でも、その方法はなんか迂遠な気がする。

茶が畳にこぼれてしまうことがある。
それは、茶を棗から移すとき、あるいは茶柄杓*1で茶碗をはたくときに起こりがちなケースである。この場合には、茶を掃きよせるために、まず懐中紙を畳に敷く。
次に、別の懐中紙を適当な大きさに切り、これを羽箒のようにして、こぼれた茶を始末するのである。

懐中紙を塵取りと、箒にする、というのは判る。
でも客の前で紙を切るのは時間がかかるので、懐紙を折りたたむのではだめなんだろうか?

釜の中に、茶柄杓の頭が*2落ちてしまうようなこともある。
あわててはならない。このような場合には、柄をもって、いったん水屋に戻る。それから座に帰って、茶碗と箸を用意し、箸で釜の中の「頭」を取り出す。
「頭」は湯の入ったままのそれを茶碗に入れる。
それを携えて再び水屋へはいる。
水屋では「頭」に柄をすえるか、あるいは別の茶柄杓を取り出すか──そのどちらかをする。

…これって素直に替え釜を持ち出せばいいのではないだろうか?

*1:原文ママ:ここでは茶杓の事

*2:原文ママ:こちらは柄杓の合の話